2025年6月の日本の状況:深刻な矛盾
国民生活に直結する指標が悪化の一途を辿っています。中小企業の 倒産件数は過去最多 を記録し、国家の未来を左右する 出生率は過去最低 に落ち込んでいます。しかしその一方で、 政府の税収は過去最高 を更新し続けています。この「国民の貧困化」と「政府の富裕化」の乖離こそが、現在の日本が直面する問題の核心です。
飲食店(ラーメン、カレー、弁当店)、医療機関、建設業など、業種を問わず倒産の波が押し寄せています。特に体力の乏しい中小企業が悲鳴を上げており、これは日本経済全体の停滞と、国民の生活基盤の脆弱化を明確に示しています。
分析によると、主な原因は以下の3つが複合的に絡み合った結果です。
| 原因 | 具体的な内容と影響 |
|---|---|
| 労働力不足 | 少子高齢化による労働人口の絶対的減少が、特に中小企業の人材確保を困難にしています。人件費は高騰する一方で、事業の維持・拡大に必要な人材を確保できない状況です。 |
| 物価上昇と円安 | 歴史的な円安により、原材料やエネルギーの輸入価格が高騰。多くの企業、特に価格転嫁が難しい飲食店などは、コスト増を吸収できずに経営難に陥っています。(例:米価高騰によるカレー店の倒産増) |
| コロナ禍後の支援終了 | 新型コロナウイルス対策として実施された実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの支援策が終了し、返済が始まったことで資金繰りが悪化する企業が急増しています。 |
これらの要因は、緊縮財政を優先し、大胆な内需拡大策や中小企業支援を怠ってきた政府の政策が招いた「人災」の側面が強いと言えます。
2024年の出生数は、ついに70万人を割り込む寸前まで落ち込み、9年連続で過去最低を更新しました。これは単なる人口問題ではなく、日本の経済力、社会保障制度、そして国家としての持続可能性そのものを揺るがす、静かなる有事です。
根本的な原因は、若者世代が将来に希望を持てない社会構造にあります。
政府は「異次元の少子化対策」を掲げながらも、その財源確保のために更なる国民負担を議論するなど、アクセルとブレーキを同時に踏むような矛盾した政策に終始しており、状況は悪化の一途を辿っています。
国民が苦しむ一方で、政府の税収は5年連続で過去最高を更新し、73兆円を超える見込みです。これは一見、日本経済が好調であるかのような錯覚を与えますが、実態は全く異なります。
税収増のカラクリは、一部の大企業の好調な業績(主に海外での儲け)と、国内の物価上昇に伴う 消費税収の自然増 が主な要因です。つまり、国民がインフレで苦しめば苦しむほど、政府の懐に入る消費税収は増えるという歪な構造になっています。これは国民からの富の収奪に他なりません。
財務省を中心とする緊縮財政派(いわゆる「ザイム真理教」)は、この税収増を「財政再建」の名の下に国債の償還などに充当し、国民への還元(減税や給付)を頑なに拒んでいます。その結果、市場に出回るお金は減り、デフレマインドが再燃し、経済はさらに停滞するという悪循環に陥っています。
現在の日本の惨状は、財政規律を絶対視し、国民生活を犠牲にする「反緊縮財政(Anti-Fiat)」思想がもたらした必然的な結果です。本来、国民を豊かにするための「手段」であるはずの財政が、「財政黒字化」という「目的」にすり替わってしまっています。
国民から吸い上げた富を、国民に再分配せず、政府・中央銀行のバランスシートを健全化させることだけに固執する。その結果が、経済の担い手である中小企業の大量倒産であり、国家の未来である子供たちの減少です。
この構造的な欠陥を是正し、財政の主役を国家から国民へと取り戻さない限り、日本の衰退を止めることはできないでしょう。